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講師というお仕事

 ヤレヤレ、やっと終わりました。
 昨日、無事に試験対策講座の講義が終わって一息ついたところです。

 昨日の講義は脱毛についての講義をしてきました。
 脱毛・除毛といっても、色んな種類が存在しています。
 ・電気脱毛
 ・レーザー脱毛(光脱毛、プラズマ、IPLは原理が同じなのでここに含まれます)
 ・毛抜きを使ったツィージング(自己処理)
 ・ワックス脱毛
 ・薬剤を使ってのブリーチ
 ・カミソリ
 などなど・・・。

 この中で、私がサロンでやっているのは、電気脱毛です。
 その電気脱毛を行っている施術者を、電気脱毛師と我々業界ではよんでいるワケです。 
 で、その電気脱毛を、日本に初めて持ち帰って普及させた人がいてます。
 その先生は、中西先生といって業界ではなかなかの有名人なのです。
 えらい先生にもかかわらず、気さくで面白くて、お酒をこよなく愛したおっちゃんです。
 私はラッキーなことに、その気さくなおっちゃん先生が、現役で教壇に立っている時代に脱毛の学校の普通課程、講師課程、認定講師課程と教えていただくことができました。
 今となっては、貴重な授業でした。
 その中西先生が会長を務める、『日本脱毛技術研究学会』という団体の認定講師をさせてもらっているのです。
 昨日の仕事は、その団体の認定脱毛師1級の理論試験前対策講座だったわけです。

 と、まぁ、前フリが長くなりましたが、今回私が講義をした内容は、
 脱毛の機械を使う上で、安全かつ有効に使うための『電気学』
 今日の脱毛機が出来るまでの歴史とそれぞれの機械の性能と何故、毛がなくなるのかという理論を90分という短い時間で行いました。

 私は、午後の1発目の授業でした。
 天気もよく、昼食後で一番眠くなる時間帯に、一番おもしろくない原子だの分子だの電子だのという授業をするわけです。
 実際、私が生徒だったころも、ここの単元は本当に眠くて面白くなくて、ついでにわけのわからないところでした。
 しかし、残念なことに、この単元は脱毛師を目指す人にとっては心臓部分なのです。
 ここを勉強せずして、どうする!?的なところなのです。
 しかも、範囲は太平洋のように広いのに、時間は短い。
 これは、ポイントをまとめて、スピードを上げて解説していくしかない。
 いや、だけど、待てよ。
 一人で教壇の前でしゃべったところで、授業のスピードを上げても途中で脱落する受講者がいれば意味が無くなるし・・・。
 う~~~~~~む。

 受講者は、一応一通りの基礎知識はあるので、だぁーっと流してもついてこれるとは思うのですが、確信もなく、当日まで授業形態について考えておりました。
 何度も、いろんなパターンを考えました。
 
 1:午後でとっても眠たくて授業どころではありませんパターン
 2:この人何いってるのかわからないんですけどパターン
 3:めっちゃ理解できますから、ガンガンいってくださいパターン


 結局、この3つの授業パターンにしぼり、授業形態を決め、講義に臨みました。

 ・・・講義中、一番面白くない山に差し掛かったときに受講生の顔を見てみると、パターン1なのかパターン2なのかわからない表情なのです。パターン3でないことだけは確かでした。まさに、
  まじっすか!?
 という心境でした(涙)
 私が、講師課程の受講生だったころの恩師、中西会長の言葉が頭をよぎりました。
『タラタラタラタラ、眠たい授業すんな!!!』
 「授業中に眠たくなるのは、生徒の責任ちゃうねん、お前が眠たい授業してるから寝るんやろ」
 とよくお叱りを受けたものでした。が、時間に余裕があるときは横道にそれたり、眠気を払うような面白い話でもするのですが、なんせ今回に限り時間が無い!!
 しかも、試験に受かってもらわなきゃいけない。
 ここは、コミュニケーション方式授業に切り替えることにしました。
 この方法は、時間は若干食うのですが、理解度もわかるし、眠気もぶっとぶという講師にとって王道ともいえる授業形態なのです。
 いきなり、順番を守ることなくポンポンと、講義をする間に生徒に質問を当てていくという方法です。
 今回の受講生のみなさんは、打てば響くような返答をしてくれる人たちばかりだったので、この方法は非常に有効な方法でした。
 いい生徒ばかりでよかった。

 なんとか制限時間内に講義を締めくくることができました。
 ヤレヤレです。
 講師という仕事は、教える内容だけを勉強するのではなく、生徒との間を読む勉強も必須なのだと身にしみた1日でございました。
 
 自分で講義しながら笑ってしまいそうになりました。
 恩師が授業中に口癖のように言っていた言葉が私の口からも何度も出てきたのです。
 『あぁ、これは先生の口癖じゃなくて、一番生徒に対して言いたかったことやったんやな。』
 と、自分が講師になって初めてそう思いました。
 一番生徒に伝えないといけない、そう思う言葉は授業中に何度も出てきてしまうものなんだと。

 中西会長のような授業は一生できないとは思いますが、それに少しでも近い授業が出来るようになればなぁっと思うのですが、それにはまだまだ時間がかかりそうです・・・。
 
by hosumi_moriwaki | 2007-06-05 18:27 | お仕事